英国向け発送:Brexit後の関税・VAT完全まとめ2026
Brexit後の英国:EUとは別の規制体系
2021年1月のBrexit完全施行以降、英国はEUの関税・VAT体系から分離し、独自のルールが適用されています。日本から英国へ発送する際は、EU向けとは異なる申告・税務手続きが必要です。
関税の基本:£135の閾値
英国の輸入関税には£135(約25,000円)という重要な閾値があります。
£135以下の商品:
- 関税は発生しない(ただしVATは別途必要)
- UK VATをポイントオブセール(販売時点)で徴収することが求められる
- 越境ECプラットフォーム経由の場合、プラットフォームがVAT徴収義務を負う場合あり
£135超の商品:
- 輸入時に関税+VATが発生
- 税率は商品のHSコードによって異なる
- DHSコードと原産地証明書の正確な記載が必要
UK VAT:登録が必要なケース
日本の事業者が英国向けにBtoC販売を行う場合、一定条件でUK VAT登録が義務付けられます。
VAT登録が必要なケース:
- £135超の商品を英国消費者に直接販売する場合
- 英国内に在庫を持つ場合(フルフィルメントセンター含む)
- 英国のマーケットプレイス経由でない独自サイトで販売する場合
UK VATの標準税率は20%です。登録はHMRC(英国歳入関税庁)のサイトから行います。
EORI番号の取得
英国向けに商業目的で輸出する場合、EORI(Economic Operator Registration and Identification)番号が必要です。英国のEORI番号は「GB」から始まります。
日本の輸出者がGB-EORI番号を取得するケースは少なく、通常はDHL・FedExなどのキャリアが代理で対応します。ただし大量・高頻度の輸出を行う場合は取得を検討してください。
申告書類と注意点
必要書類:
- コマーシャルインボイス(品名・HSコード・申告価格・原産国)
- パッキングリスト
- £135超の場合:輸入申告書(キャリアが代行するケース多い)
よくあるミス:
- HSコードの記載漏れ・誤記
- 申告価格の過小申告(HMRC審査対象になりやすい)
- 化粧品・食品の成分申告漏れ
DHL・FedEx・EMSの英国対応比較
| キャリア | 通関代行 | EORI対応 | DDP対応 | 推奨ケース | |--------|---------|---------|--------|---------| | DHL | ◎ | ◎ | ◎ | 高単価・法人向け | | FedEx | ◎ | ◎ | ◎ | 高単価・急ぎ | | EMS | ○ | △ | × | 低単価・小口 |
DDP(Delivered Duty Paid)対応のDHL・FedExなら、顧客側での関税支払い手続きが不要になり、購買体験が向上します。
免責事項: 本記事の情報は執筆時点(2026年6月)のものです。英国の関税・VAT規制は変更される場合があります。最新情報はHMRC公式サイトおよびLogiWatchの更新情報をご確認ください。本記事は税務アドバイスを提供するものではありません。